広がります。おそらくウラジオストクが最も美しく見える季節ではないかと思います。 【治安】ソ連崩壊後、ロシア社会全体が混乱している現状において、沿海地方も例外ではなくマフィアのみならず一般市民による犯罪も数多く発生しています。 沿海地方内務局の95年の統計によりますと、犯罪認知件数70,790件(昨年比3.6%減)で漸減傾向にありますが、検挙率は60.5%(昨年比4.8%増加)でロシアの平均摘発率に達していません。 主な罪種については、 窃盗 25,292件(昨年比62%増加) 強盗 3,234件(昨年比20%減少) 殺人 634件(昨年比15%減少) 強姦 161件(昨年比22%減少) 持凶器犯罪 272件(昨年比40%減少) 増加傾向にある罪種は、私有財産に対する窃盗犯、詐欺、薬物犯罪が挙げられ、経済犯についても増加傾向を示しています。また、特徴的なのは累犯者による犯罪件数が前年比91%増加、泥酔が主因による犯罪が94年に比してほぼ2倍という点であり、さらに外国人及び市民権を有していない者による違法行為の増加傾向も見られます。 当地の治安機関は外見上は各種取締り作戦を実施し、積極的に犯罪の摘発に努力しているようですが、取締りに当たる職員の生活保障がなされていないため効果が上がらないのが実情です。例えば、給与面については、交通警察が月約100万ルーブル(約200米ドル、沿海地方の平均月収は約55万ルーブル)で比較的良いとされているものの、その他の外勤警察官の給料は依然低く、警察予算についても連邦予算の執行が僅か63%に止まり、沿海地方行政府の支援がなければ期日通りに給与の支払いが完了できない等の財政的不安を抱えていることから、職場に魅力を感じることなく退職する者も多いようです。彼らの受け皿が闇稼業で莫大な利益をあげ、郊外に御殿のような家を持ち、ベンツ乃至は日本製大型ランドクルーザーを我が物顔で乗り回しているマフィアであることは容易に想像することができます。 警察は内務局に属していますが、同局の構成員の約60%が実務2年未満であるという事態は異常と言うしかなく、法律や人権について適正な解釈ができないまま犯罪捜
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